多摩ニュータウンの開発当初の街づくりは、徒歩を想定した「近隣住区論」をもとに行われた。住民は歩ける範囲で買い物、病院に通うなど日常の用事を済ませることができた。
時が移り、現在は車での来店を想定した大型ショッピングセンターが林立している。
転機は1998年。それまであった大規模小売店舗法(大店法)の廃止と、それに代わって成立した大規模小売店舗立地法(大店立地法・施行は2000年)。
大店法は、大型店の出店にあたり周辺の中小小売業者の事業機会を保護する目的で制定され、大型店出店に対する規制的色彩が強かった。それに対し大店立地法は、大型店と地域社会との融和の促進を目的とし、さまざまな規制が緩和されている。
“オールドタウン”と揶揄される多摩ニュータウンの中で、今年続々と誕生した大型ショッピングセンターには、皮肉にも若い家族連れが多く集まっている。
◇「ぐりーんうぉーく多摩」4/18 OPEN(八王子市別所2・56 尾根幹線沿い)テナント数27店舗。駐車場2123台。敷地面積8万6500㎡。オープン初日の来場者は約5万人。◇「ケーズデンキ稲城若葉台店」7/5 OPEN(稲城市若葉台2・10・2京王相模原線若葉台駅前)駐車場253台。ファミリーレストラン併設。敷地面積4976㎡。オープン初日の来店者は約1万4000人。◇「MrMax町田多摩境ショッピングセンター」 7/19 OPEN(町田市小山ヶ丘6・1・10 JR、京王相模原線橋本駅よりバス)テナント数23店舗。駐車場840台。車椅子の貸出し、授乳室有。敷地面積3万3056㎡。
2002年にオープンしたアメリカ生れの「コストコ多摩境店」、周辺道路の渋滞は今なお続いている。ニュータウンエリアから少し外れるが、はるひ野(京王相模原線)にも新たなショッピングセンターの出店が予定されているという。また京王よみうりランド駅近くのコカコーラ工場跡地にもスーパー「三和」が大型の店舗を建設中だ。
こうした消費都市多摩ニュータウンをターゲットにした巨大ショッピングセンターの相次ぐ進出により多摩地区の消費動向も大きく変わろうとしている中、大型店間の動向にも注目が集まる。ケーズデンキはこの地区2店舗目でヤマダ電機やベスト電器と張り合い、ホームセンターのケイヨーデイツー、コーナン、ニトリなども競合している。一方既存の大中型店などへの影響も大きいと思われる。070901号掲載
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