8月の旧盆、故郷に帰省してお墓参りをする人も多いだろう。しかし、最近は世代交代により一族意識が希薄になりつつあり、お盆休みはレジャー優先でお墓参りはほんのついで、という人も多く故郷もだんだん遠くなっているという。一方、過去の著名人のお墓参りを趣味とする“墓マイラー”をご存知だろうか。最近のウォーキングブームも後押となり急増しており、自分の御先祖の墓参りには行かないが、青山墓地・雑司ヶ谷霊園・多摩霊園を頻繁に巡り歩くらしい。
多摩地区では旧盆に精霊棚(盆棚)を設けて先祖を祀る家もまだ多いが、小紙が多摩市内で行ったアンケート調査で興味深い結果を得た。「葬儀やお墓はなるべく安・近・短で済ませたい」と答えた人が半数にのぼり、葬儀については「直葬・密葬がいい」。また、現在お墓を所有する人も、墓所が遠い、維持が面倒、今後承継してくれる子がいない、いてもあてにならない等悩みを持ち永代供養や合祀、樹木葬を希望する人が想像以上に多いのには驚いた。年間3万人を超える自殺者、凶悪犯罪、人命を軽視する行動などの社会状況を政治家や識者らはいろいろ論じているが隔靴掻痒の感は否めない。
“命“は38億年という時間をかけて受け継がれ、赤ちゃんは胎内の38週で38億年の生物の進化の歴史を経過するという。御先祖を10代遡ると1024人に繋がる、命は縦にも横にも繋がり連綿として受け継がれてきた。地上のあらゆる命は他の命を生かし、一つの命が次の命に引き継がれることで自然界も守られていく。不要な命など一つとしてない。自分の命は自分のもの、自分は一人で生きているなどと驕らず、せめてお盆くらい今の自分の命に繋がる御先祖さまに想いを馳せてみてはどうだろう。その大人の背中を子どもが見ているから。 100801号掲載
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