学園の詩24 日本の伝統文化理解の一側面 箏・三味線の和楽器に触れて 八王子市立柏木小学校

お箏を前に6年生と對馬教諭姿勢を正しく三味線を(柏木小5年生)   南大沢駅に程近い東南地域の一角に建つ「八王子市立柏木小学校」(高濱俊光校長)。
 4階の音楽室には洋楽器と並んで、普通には見かけない10面の「箏」と10挺の「三味線」が並んでいる。音楽担当の對馬京子教諭がかつての教員研修会で和楽器に触れ、その素晴らしさを児童たちに伝えたいと音楽と総合的学習の時間の中に箏の演奏を取り入れてから今年で6年目。17年からは三味線が加わった。
 いまになれば、これは日本の伝統文化の邦楽を無理なく導入した学校の叡知と言うべきではないか。
 箏の初歩指導は4年生から始まる。次いで5年生の三味線の時間は週2回。1挺あたり4人の児童が交替で三味線の構え方やばちの当て方などの基本を考えながら練習する。對馬教諭のオルガンに合わせて課題曲の『凧々あがれ』の合奏が揃うところまで来た。
  6年生は来るべきコンサートへ向かって箏の演奏。曲は音楽教科書に所収の『越天楽今様』。児童からは「お箏を習うのは一生に一度かも知れない。お母さんはいい機会だと言ってます」などの声がある。
 練習の成果は3学期の卒業コンサートで保護者や地域の人々の前で合奏を発表するという。
  和楽器の扱いと同時に児童たちは、正座、姿勢、初めと終わりに楽器を前に両手をつくお辞儀と礼に始まり礼に終わる所作を学ぶ。「正座やお辞儀の仕方は初めて」という児童たちが授業の中で自然に会得するものは大きいだろう。
 今年、柏木小は東京都で「日本の伝統・文化理解教育」推進事業の指定校に選ばれた。
 同校は、既に邦楽を始め日本の伝統芸能の「七頭舞」の伝承など7項目にわたる活動実績がある。近くの首都大学東京とは以前から留学生を通じてこれらの活動の国際交流を行って来た。
 高濱校長は、同校の伝統的・文化的な教材を再構成して推進する方針で増川知子副校長をリーダーとする教員のプロジェクトチームを発足させた。この方針は6月に保護者各位に伝えられている。改めて地域の協力も始まるだろう。柏木小学校はいま『学園の詩』を新しく創り出そうとしているように見えた。
2007.7.1掲載原稿

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