友人とひと時を過ごす女性たち、買い物途上のご夫婦、打合せのグループ、そしてコーヒータイムの男性など…。ここはホテルでも絶えず流動的な人の動きに接するフロア。
京王プラザホテル多摩4階の直営店『ポピンズ』には大久保店長と女性従業員が働く。いつも4人体制で男性は店長のみ。女性はみんな主婦の人たちという。ここは主婦の職場だった。
年中無休、10時~19時の営業時間だが朝9時、新宿のパン工場から届いた当日のパン約30種類を2階の調理場からワゴンで運び陳列する。コーヒーなど喫茶の準備。客席の点検。続いて20種類ほどのケーキの運搬と陳列。ポピンズの店名にはデリカテッセンの冠をつけているが10時にはホテルで調理した弁当類を調理場から運んで販売に備える。
ホテルは接客、調理、洗い場、掃除などの担当が別れているがここは接客から掃除まで一貫して行う。営業終了後は2人が片付けと130の客席掃除を済ませて終業は19時45分という。
女性従業員は総数10人の交替勤務だが、訪れた日に勤務の宮良・渡辺さんの写真を取る間にもお客が出入りする。お馴染みのセルフサービスでも店長と金井さんは出納と飲食物の提供でコアの部分を外せない。写真は個別になった。
皆さんに聞いた。「お客様は年配の方が多く意見交換されているようです」。確かに年配のお客さんが多い。必要なのは笑顔とお客様を迎える落ち着いた平常心だろう。立場を変えれば客人になってもいい主婦の働く適合性が分かる。
4階のフロアは広い。品物の補充や客席の整理で一日に相当な距離を歩く。「家にいても一日中家事をしているわけではないので外で働くのは健康にもいいのでは」「家の者が文句を言うと主婦は外で働けません」「朝早くか夜に洗濯したり」「子供の学校が休みの時には朝のうちに昼と夜の食事の支度をして出ます」。家庭維持の主婦が外で働くのは決して楽ではない。しかしみんな明るい。「ここは事情に応じて勤務時間の調節をして貰えます」「これは助かります」。良い言葉だった。限られた人数で従業員主婦の働く場所を確保する。これはシフトを扱う店長の努力と見えた。 100201号掲載
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