- 2010-01-01 (金) 10:05
- 脚下照顧
鰹と昆布のだし汁に醤油で味をつけ、牡蠣と豆腐を入れる。茹でてとろとろになった丸餅に、そのスープをかけたものが、広島の婚家で食べたお雑煮だ◆芋と大根と油揚げの汁をたっぷりと注ぎ、ストーブでパリパリに焼いた餅を入れたものがお雑煮だと思っていたから、茶碗の中でやわらかい餅の上に牡蠣と豆腐がのっている様子に驚いた◆瀬戸内の海の豊富な魚介に恵まれ、牡蠣打ちと呼ばれる牡蠣の取り出し作業には、地元の主婦たちが携わる。寒さが増すほど美味しくなるという、牡蠣のうまみが染み出した濃厚なスープには独特の味わいがある◆お節料理の内容は大体同じだが、芽が出るようにとの願いで食べるクワイの皮剥きや、真っ赤で長い、京ニンジンは珍しかった◆一方、多摩の辺りは元旦から三が日は男が台所に立ち、お雑煮を作る。大晦日、家族がコタツで紅白を観ていても、忙しく働く主婦を休ませているのだと思っていた。しかし、神様に関することは男の手で、との伝統なのだ。そうは言っても、男も主婦もどこかうれしそうで、普段見慣れない姿は、特別な緊張感のある朝だ◆まめになるように黒豆を、金運に恵まれるように金団を、そして海老を食べて背が曲がるまで長寿にと、子に話しつつ迎える2010年元旦である◆もっとも最近は、背中もぴんと伸びた先輩方が多い。アクアブルー多摩で行われた、多摩市民水泳大会での活躍は素晴らしかった。今年もますますのご健康をお祈り申し上げます。(小鳥田晶子) 100101号掲載
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