- 2009-10-01 (木) 11:46
- トップに聞く 《創刊40周年記念企画》
会社の創立は1975年8月1日。北海道から八王子市東中野に住まいを移し「子供たちのおやつ代の足しにでもなれば」と、3坪の売り場で古本屋を始めたのがきっかけだった。当時は古本といえば東京神田の古本屋街のイメージが定着している時、小さな店ではなかなか売れなかったが、在庫も増え土地を借りプレハブ造りの店舗を構えるようになった。
特に80年代は週刊マンガ(マガジン・サンデー・チャンピオン・ジャンプなど)の全盛期。「古本屋で雑誌を置く店は他にはなく、週刊誌やマンガ本も買い取りさせていただくととても喜ばれ、店に並べるとよく売れた。これがリサイクルの初めで、当時の新聞やテレビなどメディアにも取り上げられ、周辺地域の多くのお客様に来店いただくようになった。今思えば資本がなかったことが、この仕事を始めた原点だった」と振り返る。
新しくできたばかりの多摩ニュータウンには若い人も多く、恵まれた環境の中で古本屋のイメージも変わり、近隣の大学生が参考書を処分し、それを後輩の学生が買い求める。まさしく“知識のリサイクル”。今でもこの言葉を大事にし、参考書のコーナーの充実を図り多くの学生に喜ばれている。また、古着と雑貨を扱う店「フレスコ」の店舗展開もしている。こちらは“資源のリサイクル”として。
「明日はどの本を出そうか、誰についての本が次に日の目を見るかを見極めることが大事。歴史上の人物を取り上げる大河ドラマはいつも気にしている」。
「現在郊外に17店舗あるが、今後は環境を考えて電車で利用できる都市型店舗を増やしたい。時代の流れに敏感に対応した店づくりも大事だ」と明日を見据えている。
今年70歳の伊藤さんは「ヨソモノの私がここに居を構えた時から今日まで、ご近所の皆さまのご好意があって成り立ってきたようなもの、本当に有難いこと、いつも感謝の念で一杯です」と深く静かに語るその目はとても穏やか。伊藤さんの座右の銘は「万古清風」だ。 091001号掲載
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