筆舌 市長や議員の任命権者は選挙民 横倉舜三

 先般行なわれた衆議院選挙は様々な角度から政局を見ることが出来た。
 民主主義の原則として国民が選んだ政権だから失敗したら交代させることも出来るということを改めて教えてくれたものと思う。
 日本経済はほぼゼロ成長で膨大な財政赤字を抱えることになった。少子高齢化は進み、年金は破綻状態に近づいている。
 地方行政でも同じようなことがいえる。
 このところ林の中で小鳥がけたたましく鳴いている姿を思い出す。子育て中の巣を狙って蛇が近づき数羽の雛に危険が迫っているからで他の鳥に助けを求めているのである。
 最近多摩の市政について多くの方々から、将来を思う切実な声が寄せられている。長引く不況で多摩市から撤退していく企業がいくつかある中、国の内外から人々の集る数少ない観光スポットサンリオの進退をめぐる問題をはじめとして、進出企業の苦戦も伝えられている。 
 地域の一企業と捉えず、地域の財産として、皆で盛り立てていけないものだろうか。折角多摩ニュータウンという大開発を受け入れ、改革を試みたものの住民の高齢化は進み無秩序な開発に後戻りをしてしまっているようで、なかなかこの街の展望は開けてこない。住民は未来への希望を失いかけているのだ。何とかしなければならないという切実な思いが広まっている。
 多摩をエリアとする小さな地域紙も「けたたましく」声を挙げざるを得ないという状況に直面している。
 住民はジタンダ踏んでいる。地域政治家の活動する舞台がこれ程恵まれた環境は他に例を見ないだろう。先ず多摩の政治家といわれる人達が政治家としての本領を忘れてしまっていることである。本領とは、市の「将来あるべき姿」を明確に示し、住民が目指す自立都市への取り組みなど、市の基本構想を忠実に進めると共に、市民の意見を聞き、自分の考えも述べ、実行に移すのが政治家である。政治家が本領を発揮すればおのずと職員もやる気を出してくる。
 来年は市長選も行なわれる。市長のリーダーシップは多摩の未来を大きく左右するので、重大な選挙である。選挙民もその任命権者となるのでその責任を負うことになるのだ。 091001号掲載

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