昭和47年創立。多摩ニュータウンの誕生以来、子ども達を見てきた。「当時、園の周りは畑と野原ばかりでした。愛宕、和田、鹿島の団地の入居が始まっていたとはいえ子どもの数は未知数で、私と両親で1軒1軒に園児募集の案内をポスティングしました」。
祖父は多摩中の教師、両親も教職の経験がある。教育に関心を持つ一家が、人間形成の基礎となる幼児教育の場を作ろうと、和田に「緑ケ丘幼稚園」を創立する。祖父は教師をする傍ら畑仕事にも励んだ人で、多摩はいずれ開けて人口が増えるだろうと、和田の辺りに少しずつ土地を買っていた。「開園当初は、年中・年長の2学年、各1クラスでした」。
園では音楽と体操を、また10年ほど前からは英語とパソコンについても講師を招いて指導を行っている。「例えば鍵盤ハーモニカの鍵盤を指で押すと音が出せます。音を間違えてもいい、自分で音を出したという感動体験が大事なのです。シンセサイザー、マリンバ、ティンパニーなどオーケストラで使うような楽器も園にあります。子ども達に本物に触れさせたいと思っています」。
「体操ではマット、鉄棒、跳び箱、縄跳びなどをしています。厳しい指導はせず、“楽しみながら”“きっかけ作りのため”に行っています。こんなことができる、という発見と体験を通して身体を動かすことが好きになります」。
広い園庭で今や500人を超える園児たちがダイナミックに遊ぶ。少子化やオールドタウンと揶揄されていることなど、どこ吹く風だ。「様々な活動で自信や集中力を、そして多人数の中で積極性を身につけていきます。そういった評判を聞いて当園を選ばれる方もいるようです。地域の方に支えて頂いています」。
保護者については「ご自分のお子さんに情熱を持って関わられる方が増えています。安心して預けて頂けるよう保護者の方との連絡を密に取っています」。
有馬園長の活動はさらに園外へも広がる。東京都私立幼稚園連合会の理事・多摩地区長、多摩市私立幼稚園協会の副会長を務め、由木東小学校(八王子市)の学校評議員、土日は短大で幼稚園教諭養成課程の講師として幼児教育の講義も行う。「卒園生のことも気になるし小学校教育にも関心がある。幼稚園の先生は素晴らしい仕事なので、いい先生をもっと増やしたい」。
教育への熱い思いは、とどまるところを知らない。 090901号掲載
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