学園の詩(23) 蝶の発見から環境問題へ 多摩大附属聖ヶ丘中高「自然科学部」

部員の皆さんと有岡中学教頭 『多摩大学附属聖ヶ丘中学校・高等学校(丹伊田敏校長)』の「自然科学部」は、昨年の夏と今年の春、かつてはこの地域にいなかった2種類の蝶を発見し採集した。これは学園のニュースだ。
 同校は中高一貫校でクラブ活動の自然科学部はいま高校生9人・中学生20人を数える。
 蝶の標本箱の並ぶ生物室で高2の山岸大高部長、野呂佑貴副部長をはじめ部員の皆さんに聞いた。
 「学校周辺の蝶の観察は2001年から始まりました。これまでに47種類を確認しています」。学校の裏手は天王森公園で付近にも雑木林が多い。部員は毎週1回、捕虫網を手に出掛ける。4月入学の1年生もすでに裏山で大型のジャコウアゲハなどを採集した。指導は蝶に造詣の深い生物学の有岡淳中学教頭。
 そして新しい発見はまず『アカボシゴマダラ』。
 昨年8月11日、多摩市と稲城市の境界の雑木林で発見した。もとは奄美諸島の蝶だが数年前に神奈川県の藤沢で中国産のものをマニアが放って神奈川県に棲息していた。それがついに現れた。生徒が発見した時は「在来種のゴマダラチョウと一緒に吸汁していた」。外来種が生態系に与える影響が懸念される。
 もう一種類は『ツマグロヒョウモン』。本来温帯性の蝶で近畿地方以西に棲息していたが、数年前から東京にも進出している。
 「昨年は学校周辺でたくさん採集しました」。そして今春には蛹と成虫が続けて採集され、多摩ニュータウンでも確実に越冬していることが認められた。
 生徒たちが新たに記録した標本は今年9月の学園「聖祭」に展示する。南方系の蝶の出現は油断できない地球温暖化の実証とする研究も発表する。
 「中3ではニュージーランドに行きホームステイします。その時の日焼けでオゾン層破壊の南極に近い紫外線の強さを肌身で知りました」。生徒たちには蝶の発見・採集を動機に人類の危機となる環境問題への強い意識展開が窺われた。 2007.6.1号掲載

~ 広告 ~

自家発電工房

関連記事


カテゴリー: 学園の詩   パーマリンク

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong> <img localsrc="" alt="">