大学と地域を結ぶ「ケナフと環境教育」 大妻女子大学社会情報学部教授 北原節子

 5、6年程前、中央高速から河口湖に向かう道の家の庭に直径10数センチの薄クリーム色の花びらで、中心が暗赤色した花が目に飛び込んできました。その時は花の名前もわからず、背が高くアオイに似ているようだけど何の花かしらと思いながらそのままにしていました。その後、ネットワーク多摩から2005年の体験型環境教育プロジェクトに協力の依頼があり、その機会にNPOケナフ開発機構理事長の釜野先生を紹介されました。そこで、気になっていた花はケナフの花であることがわかったのですが、この花にはすごい能力があることを知りました。
 ケナフはアオイ科フヨウ属の一年草で、春にまいたタネは2、3日で発芽しグングン成長して秋には3~5mに達します。そして秋口に魅力的な花を咲かせます。このケナフの能力について釜野先生は著書の中で次の6つを挙げています。
①優秀な非木材資源である
②二酸化炭素の吸収率が良いので温暖化防止に役立つ
③二酸化窒素も吸収するので排気ガスの浄化を助ける
④チッソやリンの吸収がよいので水質浄化と土壌改良に役立つ
⑤新しい紙資源として、途上国の産業振興に寄与できる
⑥学校などでの環境教育の素材として適当である
 このケナフから昨年の冬に訪れたエジプトで見たパピルスを思い出しました。古代エジプト時代から紙として使われたパピルスも窒素の吸収率がよく水質浄化に役立つ草として知られ、日本では観葉植物として鉢植えにして育てている人もいます。花についてはカヤツリグサの仲間ですからケナフとは違ってとても地味な花です。
 非木材資源であるケナフが木材パルプの代わりに今よりももっと多く利用されるようになれば、地球を覆う森林の減少をくい止めることができ、森の木とケナフの働きによって二酸化炭素の増加を抑えることができると私は期待しています。
 来る8月4日に多摩市総合福祉センターで地域の小学生と私のゼミ生たちが育てたケナフを使って、パルプづくりと紙漉きを体験し、ハガキをつくろうというイベントを行います。飛び入りの参加も歓迎です。 090801号掲載

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