大妻学院創立百年の昨秋、唐木田のキャンパスでも多くの方にご列席いただき、記念シンポジウム「理科ってなに?~子どもはみんな理科が好き~」を開催しました。このとき、なぜ、女子大で「理科」なのかという疑問を持たれた方も少なくなかったようです。
実は、創立者の大妻コタカ先生は、理数系の素養のあった方で、「家庭生活を科学的に取扱う」ことが本学の教育の中心でした。戦前の雑誌などでは、家事のノウハウを科学的に説いています。実際、食生活をはじめ、身のまわりの事象を科学的に捉えることは、家庭生活を安全でより豊かなものにするはずです。
また、この4月から、多摩キャンパスで中学・高等学校(理科)の教職課程を導入しました。文理融合の社会情報学部ならではの、理科・環境教育をめざします。理科を苦手な女子学生が取り組むからこそ、理科の面白さを伝えられるし、苦手な子の気持ちがわかる教育ができると、自負しています。
「女性は理科が苦手」という思い込みを払拭しないと、子どもたちの才能の芽もしぼんでしまうのではないでしょうか。大人になると、不思議と感じる心を忘れ、目先のことに囚われてしまいがちです。ですから、家庭生活を科学できる女性、母親が増えることで、理科・環境教育の裾野が広がり、環境問題の理解につながるものと思います。
唐木田のキャンパスも21年を経て、地域との様々な交流が生まれ、子育て支援や学校ボランティア、まちづくりなどで、多摩地域の市町村、教育機関との連携による取り組みが行われています。
私のゼミでは、一昨年から諏訪・永山地域でのまちづくり活動に関わり、商店街の七夕フェスタに出店、商店街のリニューアルの提案など、学生にとって教育の場として、地域での経験が有意義であることを感じています。
お祭りでの環境対策、地域資源(地域の宝物)としての身近な環境改善、地域の方々との交流は、学生が現実と向き合って考える機会を与えられました。机上で学ぶ以上に、体を動かして身につけたものが彼女たちの力になるのではないかと期待しています。一方、若いエネルギーが地域に何かの刺激になれば(お役にたてば)と思う次第です。
そこで、「大学を地域と結ぶ」第一歩として、今月から、地域への情報発信「環境と教育に関わるコラム」を環境情報学専攻の教員が交代で寄稿します。 090501号掲載zz
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