- 2009-04-01 (水) 17:05
- 唱歌のことば今ここに
「靴が鳴る」は大正8年(1919年)、詩が少女雑誌「少女号」11月号に発表された。
作詞の清水かつら(清水桂)は当時21歳、本郷に住み、勤務先の出版社で「少女号」を担当していた。義母の実家が、今の埼玉県和光市にあるため清水はしばしばここを訪れ、近くの白子川の岸を散策しながら、小学生時代の、野原を歩く遠足の楽しかった思い出を綴った。それが「靴が鳴る」。そして、雑誌掲載より前にこの詞を見た27歳の作曲家弘田龍太郎は作曲を年内に完成させた。
清水作詞・弘田作曲は「雀の学校」や「叱られて」などでも知られるが、中でも「靴が鳴る」は若い二人によって作られた名作だろう。小学校の教科書にも登場している。清水は生前、「たくさんの童謡に囲まれた日本の子どもは幸せだ」と言っていたそうだ。
大正8年といえば、子ども達はまだ着物と細紐の帯が普通の時代。洋服に靴で野原を歩くのは心が弾んだに違いない。また、雪国の子らは長い冬を防寒具で過ごし、雪が消えてやっと見えた地面を靴を履いて歩けるのは待ちに待った春を実感する時だ。
この地域でも野原は少なくなったが、せめて公園や校庭で元気いっぱい遊んでほしい。 090401号掲載
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