学園の詩34 「サポート・スクール」の意味 生徒も指導者も共に学習

左より根本矢、渡辺浩章、吉岡恆平の皆さん

 多摩市立多摩中学校が土曜日午前中の「サポート・スクール」を開始したのは昨年6月だった。当時は杉並区立和田中学校の土曜学習が広く伝えられたが、これは学校が教室を提供し識者の主催で学習塾の指導者を招く有料教室。一方、多摩中ではボランティアの大学生や院生の「教生」が自由参加の生徒を指導する。都内で公立中学の土曜教室は恐らくこの2校だけだ。
 土曜日の多摩中は原島久男校長、高橋洋文副校長をはじめ必要科目の教諭5~6人が必ず登校して学生・院生を見守っている。時には教諭も担当する。ここの土曜教室は先生方の意志と努力が支えているのだ。
 「教生」は帝京、明星、中央、多摩の近隣大学と早稲田の学生・院生で、いずれも前途を中学校教諭に照準を合わせる青年たち。
 10月の土曜日、帝京大学教育学専攻の根本矢(ただし)、渡辺浩章、吉岡恆平の皆さんと出会った。
 「学校の雰囲気を知り生徒への接し方を学んできました」「自分の生徒時代と今の子供の違いが分かります」「知っていると思って話すと知らなかったり、話題作りが難しい」。若い青年すら感じる世代のギャップ。「熱中している事があればそこから生徒の関心を掴んで」「元気のない生徒にはよく様子を見てやる気を出させたいと思います」。3人は指導の難しさに直面しているようだった。
 毎週1年から3年の学年毎に15人位は学校に来る。中間・期末の試験前にはもっと増える。午前中の2時限、学年別に英語、数学、地歴、国語などの自習形式だが、参考書をやる生徒も教科書を読む生徒もいる。分からない事は自由に聞けばいい。場合によっては専門の教諭が控えている。
 「学校は勉強する場所です。しかしつまらなければ嫌いになります」「中学生活は楽しい時代を送って欲しい」。楽しさの意味は広くて深い。先ず、ここは塾に行かない子供にも負担なく自由に学び過ごせる居場所ではないのか。そして学生たちには貴重な体験を身につける実習の場所と、多摩中の土曜教室には二重の意味が窺われた。 081101号掲載

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