新世紀が始まり三度目の新年を迎える。好況を迎える兆しが見えないまま、数年が経過しているが、今年こそ明るい燭光を見たいものである◆日本漢字能力検定協会の発表による、昨年の世相を表す漢字は「帰」であった。北朝鮮に拉致された方々の帰国や、原点に帰るなどの想いが込められている。一昨年を表す漢字が「戦」であったことを思うと、まだ救いがある。しかしテロへの不安と経済不況による閉塞感からは、まだ出口が見つかっていない◆昨年の明るい話題といえば、田中耕一さんのノーベル科学賞受賞や、W杯における日本チームの健闘などがあるが、ささやかな話題として「タマちゃん」が挙げられる。1匹のアザラシの出現が心温まるニュースとして連日報道され、人々に癒しを与えてくれたのは、現代の世相の反映であろうか◆単なる話題の提供に留まらず、タマちゃんは河川の環境保全や地域の人々の心の触れ合いを教えてくれた。その輪が河川の流域で拡がっている◆そもそもタマちゃんの命名は、最初多摩川で発見されたことによる。多摩ニュータウンが癒しの発信地となり、「多摩ちゃん」と呼ばれるようなニュースを全国に届けられることになれば素晴らしい年初の初夢である。(本吉 寿夫)

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