多摩市も稲城市も今日市政三十周年を迎えた。
両市の三十年間は多摩ニュータウンの開発に明け暮れしてきたが、これから安定期を迎えようとしている。
ところが高度成長期をすぎて景気の低迷するなかで税収の落ち込みも激しく、やがて二、三年後には赤字財政になることは火を見るより明らかな状況 にある。にもかかわらずその対応に着手した様子は見られない。このままでは市民の負担増は避けられない。そうなれば住民は物言わず他市に出ていっ てしまうだろう。住民が居なくなる街に将来の希望はない。生活援助を受ける人や老人は残るが税収をもたらす稼ぎ人の若者は出て行き街は衰退してい くだろう。
多摩ニュータウンがいま衰退に向かっていることは住民のだれしもが感じているところである。
多摩ニュータウンを東西に走る京王相模原線は昨年特急電車を廃止し、もう一つはこの街からデパートが撤退したことである。
多摩ニュータウンから特急電車が消えたのは、この街が衰退していることを物語っている。百貨店の撤退もただ単に商業施設が無くなったという事だ けの問題ではない。百貨店を取り巻く様々な市民文化が消えてしまったことになる。
その外にも多くの撤退局面も見受けられる。行政も厳しい社会情勢を住民に知らせ住民を甘えさせてはならない。地域のことや隣近所のことは住民同 士お互い助け合って解決し行政ばかりに頼るな。行政も住民への負担を軽減するために最大の力を注ぐべきである。そのために議会は税金の使い道を徹 底してチェックし、少しの無駄使いでも見逃してはならない。
同時に地域の活性化を図る上で現在東京都や都市基盤整備公団の抱えている未利用地活用の如何によってはニュータウン再生の原動力ともなる。関係 各市はこの未利用地を施行者が撤退の置き土産として自治体に権限を委譲させるべきである。永い間にわたり維持してきた旧地主から法律によって強制 的に買い上げたもので、その目的を逹する事の出来なかった用地は地元住民に還元すべきが筋であろう。この事を三十年の節目に当たって要望する。
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