このところ多摩センター地区の活性化に対応する施策が次々と講じられている。だが、その成果はまだ余り現れてはいない。
街づくりの原型から問い直さなければならないだろう。
モノレールの開通によって立川方面に人の流れが変わってしまうのではないかとの懸念から、都市公団は地元の反対を押して、わんにゃんランドやホームセンター、スポーツ、飲食店などの施設を誘致した。ところがこの施設は駅を利用する人を対象としたものではなく、車での利用客を対象としたものだった。そのため…中心地区の駅前施設と一体化されなかったこと。
また、傾斜地に立地する都市としての施設が有効に機能していないこと…などから、交通の要衝に位置していながら人の賑わいは完全に南大沢駅前に移っている。さらに車を利用する多くの人も多摩境地区の新しい大型店に移り始めている。
多摩センター地区のさらなる発展を支援するため、多摩市や商工会議所は多摩センター活性化協議会などを設置して対応している。
八月の旧盆中には「多摩センター夏まつり」を行ったり、現在は「花かざり」事業としてパルテノン通りの各所に秋を彩るハンギングバスケットを配している。十一月には「いきいきTAMA」、暮れには楠木の並木にイルミネーションやツリーの輝きで活性化を図ろうとしている。
しかしこのような行政や商工会議所の一方的な行事では真の活性化には結びつかないだろう。行政の形だけの活性化になっていないだろうか。
真の活性化は地域の商業や企業そして地域住民が二宮尊徳の精神である勤勉さと努力を惜しまず、その地域の文化を高め、その価値を蘇らせない限り、経済の真の活性化は望めない。
市民道徳の再生こそが地域経済を蘇らせる原動力だからである。それは「市民の精神の構え」から、創り始めなければならないだろう。なにより地域の政治の力とリーダーシップが今こそ必要なのだ。
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