多摩の風土や郷土愛を取り戻せ

 北朝鮮に拉致された人達が24年ぶりに里帰りを果たした。それぞれの故郷の土を踏み、ここが自分の故郷であったことを思い家族の暖かみを味わったことだろう。
 また過日は、多摩市豊ケ丘在住の市川周氏が故郷である長野県の知事選に臨んだ。やはり故郷を思う心は何時までも消えることはないのだろう。そんな思いを深くした。
 多摩もニュータウンの開発から30数年が経ち、この地で生まれ育った子供たちも成人に達し、多摩を自分のふるさととして未来に向かって新しい生活を築こうとしている。新しい街もそうして少しづつ安定した街へと成長していくのだろう。
 私たちも、新たな街の誕生によって自然が破壊されたことを悲しんでいる時代は終わったようだ。この破壊は新しい街の創造のための破壊であって、開発という言葉に置き換えられている。これからは新居住者の方々もここで生まれ育った子供たちの故郷のために誇りをもって環境保全や産業、経済などの分野での進展に努めてほしい。
 数千年にわたって築き上げられてきた多摩の歴史認識の上に立ち、決して遠くない過去に多摩地区が培ってきた豊かな自然と伝統文化の再生を訴え共に立ち上がることを呼びかける時が来たようである。
 だがそこには大きな問題が立ちはだかっている。それは多摩の人たちの多くが多摩の風土への郷土愛などを喪失してしまっていることである。
 国家そのものが特殊法人などによって開発を行い地域の民主主義を破壊し、郷土愛をも喪失させてしまったのではないか。ここの住民の多くが既にふるさと(生まれ育った地)を他に持っていることもあるが…。
 ただ個々の住民の意識が、我が家の快適さだけを求めたマイホーム主義に徹した住宅都市を目指すならば、それは住民自らがその目的を失うということを思いに留めて欲しい。
 この度教育基本法の改正に伴って「愛国心」や公共の意識を育成するという案が纏まったことを評価している。

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