筆舌 食料の自給率を高めるために 横倉舜三

 いま、世界中で食べものが手に入らない人々が多くいる国がある。
 人間は食べ物がなければ生きてはいけない。当たり前の話ではあるが、その食べものを求めて暴動が起きている国があるのだ。
 食べものが不足している原因は幾つものことが考えられる。ガソリンなどの原油価格の高騰により小麦やトウモロコシが代替燃料として使われるようになったこと、食料を生産する農業従事者が減ってきていること、また地球温暖化現象により世界の各地で砂漠化が進んできていること、世界人口の増加など。
 今、多くの国では食料の自給率を高めようという機運が高まりつつある。
 日本の食料自給率は39%で、先進国ではあり得ない最低の水準である。米国や中国からの輸入に頼っているのが現状である。
 7月に行なわれたG8北海道洞爺湖サミットでも、主要なテーマである地球環境問題に加えて、急遽食糧問題が議題に加えられた。  
 国際的な緊急課題として食料確保が挙げられるほど深刻な事態となっているにも拘らず、街のスーパーにはあふれるほどの食品が並び消費拡大を促している。今後はこのような輸入に頼る食料確保には限度が見えてくるのではないかと思う。自給率を高め、現状を改善していくためには国の農業政策の抜本的な見直しが必要になってくる。
 私たちも身近な空き地などを積極的に活用するなどによって危機をきりぬける努力をすべきであろう。
 私たちは何時の時代にも生き続けるために小さな土地でも耕し、自分が食べる物を少しでも確保するという努力と食べ物の有難味を知ることを心掛けてきた。
 事態が深刻の度合いを深めてくれば広い緑地を持つゴルフ場や公園なども耕作の対象となってくるだろう。
 そうなるまでもなくニュータウン開発によって尾根幹線道が計画されて広い中央分離帯には雑草が茂って空き地となっている部分など何も利用していないのは本当にもったいないことだと思う。
 40年もの間、空き地となっていたが、そこに大豆や小麦、そばなどを作っていたのなら何人分かの食料確保に役立っていたことになる。
 それは地域の人たちによってのみ達成されるのだ。 080901号掲載

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