脚下照顧

 梅雨の季節にも陽光の差す休日の午後、地域の所々では子供達が戸外で遊んでいる◆ある団地では、7~8人の男の子が敷地内の舗装道路に白墨で線を引いてサッカーボールでゲームをしている。近くの草地に生える樹木の太い枝に登って応援する子もいる。高さ3メートル程でそんなに危険ではない。昔もよくやった白墨の落書きは雨で流れてしまう◆通りがかりの広い公園には子供用の自転車に乗った3人組がいた。先頭は小学2年生位の男の子。やや幼い男の子が続く。10メートルほど遅れて2年生くらいの女の子が目前まで走って来たが湿った草地で滑って転んだ。すると、それに気付いた先頭の子が自転車を停めて「大丈夫ですか!」と駆け寄る。二番目の子もコピーのように「大丈夫ですか!」と叫んで幼い駆け足で走って来た◆咄嗟に敬語を使ったのが面白い。異常事に対応してすぐ行動できるのは見事で、小学校で知ったのか家庭で覚えたのか。女の子は草地で転んだので痛くても無事だった◆子供は、器械のゲームや携帯メールの呪縛を離れて、戸外で遊ぶ中に友達の生きた必要性が分かる。共に遊べば学ぶことも多い◆やがて進路も仕事も異なり住まいが離れても友達の境遇は大体知っている。互いに人間的な長所も短所も説明不要だ。子供は良い友達を大切にしよう◆何につけ打算も裏切りもないのは子供の頃からの友人ではないのか。まして優れた友人は人生でどれほど自分の為になって来たのか計り知れないのだ。 (岩木 伸) 080701号掲載

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