- 2008-06-01 (日) 18:44
- 学園の詩
今年4月、多摩市立東愛宕中学校(保健体育科)の臼井潤一主幹は人事異動で世田谷区立砧南中学校に赴任された。
公立の小・中学校の先生は長くても6年程で異動するが臼井主幹の東愛宕中在籍は15年間。これは現在の制度では東京都でも最長のレコードだ。
4月25日(午後2時30分より)、同校体育館では同時に異動した加藤一則校長、臼井主幹ほか2人の先生の離任式が、富田広・新校長と教諭、全校生徒、保護者、卒業生の青年たちも列席して行われた。
臼井主幹が東愛宕中に赴任したのは平成5年4月。当時は全国的に中学校で生徒に不祥事が頻発し、東愛宕中でも生徒のモラルが乱れていた時期であった。臼井主幹は、やがて生活指導主任として取り組むことになる。
「まず、生徒の話をよく聞いてやりました。その上で、ダメなことはダメなんだ。それはこうすべきだったんじゃないかと言うと生徒は素直に反省し、がんばる姿を見せてくれました」。
離任式で挨拶に立った臼井主幹は在校生に向かって「15年前、学校は危機的な状況でした。そんなとき私を支えてくれたのは、僕たちが東愛宕中学校を変えてみせますと言ってくれた生徒たちの言葉でした…。今の皆さんは、明るく素直で前向きな姿がすばらしい。特に3年生は下級生の手本となってがんばって欲しい」。そして生徒、先生、地域の協力を期待して結んだ。
地元で学校の推移を知るPTAの方々は「とにかく臼井先生はミスター愛中でした」「今は市内で一番の学校と言いたい」。これは学校への支持と激励だ。
卒業生の青年たちは「先生は良かった。生活指導での話し方も教え方も、叱る時も分かりやすく優れていました」「先生、どうぞお元気で!」と語った。
15年。5人の歴代校長を始め教職員各位の努力は言うまでもない。しかし臼井主幹がなぜ長く東愛宕中に必要だったのか。その理由は保護者と卒業生の言葉で充分だった。
「思い出の詰まった学校と地域です」これは臼井主幹の謝辞とも聞こえた。職責を果たし、みんなに記憶を残して臼井主幹は新しい前途についた。そして地域の学校もまた新しい明日を迎えようとしている。 080601号掲載
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