何千年もの間その姿を変えようとはしなかった多摩丘陵は、多摩ニュータウンの開発を受け入れたことによって“多摩維新”とも言うべき時代を出現させたのである。そして今、私たちに与えられた道は“住民による”街づくりを進めることである。
先ず一大拠点として位置づけられてきた多摩センターを充実させること。今こそ絶好のチャンスであると思っている。この千載一遇の機会を逃してはならない。このことは多摩センター地区だけの問題ではなく、多摩ニュータウン全体の街づくりに大きな意味を持つものと考えるからである。
多摩ニュータウンの未来構想を考える上でも、多摩センターの街づくりが重要な要素であることは間違いない。
現在の多摩市役所所在地は住民にとって利便性が高いとは言いがたい。
地方自治法の第4条第2項では事務所の位置の決定基準の第一に掲げているのが、「住民の利用に最も便利である交通事情、他の官公署との関係等について、適当な考慮を払わなければならない」。
この規定に留意しつつ機能性、効率性の観点から事務所の位置を決定する必要があると書かれている。
この地方自治法に基づく条件の多くを、多摩センター地区は満たしているものと思うからである。
小田急・京王・モノレールの3駅があり、交通の便は他の駅周辺とは格段の違いを見せている。
他の官公署としては中央警察署、法務局、文化振興財団、埋蔵文化財センター、図書館、交通公社などが既にある。
鹿島、松が谷に住む人たちにとっては、自治体が八王子市のため、市役所が遠く不便だという。合併前の自治体区域には支所を設置しているものの市議会や会議などは本庁舎でなければ用件を満たすことは出来ないからである。これらの轍を踏まない為にも地域政治家の思い切った改革が求められている。
先人たちは多摩ニュータウン開発という前代未聞の変革を成し遂げた。
農民の生命ともいうべき農地を提供させ、農業という天職までも投げ打って完成させた街であることを思えば多摩の政治家たちは今こそ決断をすべき時であると思っている。 080601号掲載
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