多摩ニュータウン住民の生活道路としても馴染み深い南多摩尾根幹線(通称・尾根幹線)。野猿街道、多摩ニュータウン通りと並ぶ多摩NTを東西に横切る三本の幹線道路のうちの一つ。着工を巡っては、住民の熾烈な反対運動もあった。ここでは、この都市計画道路の持つ背景と現状について探ってみたい。
昭和四十三年、東京都が立案した尾根幹線は、稲城市の鶴川街道を起点に、ニュータウンの南側を陵線に沿って西進し、町田市小山町で町田街道と交差する都市計画道路。最大幅員58m、片側四車線の大型道路で、中央高速から稲城大橋を通り、尾根幹線、国道16号へと至り東名高速へアクセスする、すなわち、中央高速と東名高速をショートカットで結ぶ大動脈になる予定だった。さらに都市計画道路調布保谷線~埼玉・千葉へ、また町田~厚木へと、首都東京を取り囲む実質的な環状9号線となる構想であった。
昭和四十六年の都市計画道路決定から三十一年を経た現在、本線部は未だ手付かずで、側線のみの供用となっている。側線の両端・稲城市百村と町田市小山ではそれぞれ、竪谷戸大橋、清水入陸橋の橋梁工事が進められており、平成十七年度には全線13・8㎞が開通する予定だという。雑草が生い茂る中央分離帯の部分には、モノレールが導入される案もあったというが…。本線を今後どうするかについて、東京都建設局の建設事業課長は「莫大な工事費、用地買収費もかかるので計画の見直しも含め現段階では未定」と、話す。
諏訪・永山地区の約2・5㎞に及ぶ車両通行ができない幻の側線の謎、当事の尾根幹線沿線等の住民対多摩市・東京都・住都公団(現都市基盤整備公団)の対立、余波については次回で探る。
(本吉記)
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