~いつまでもみんな仲良く~ 21年続く「サンリオ」社長の熱い思い

 毎月1回、サンリオ(株)本社(品川区)に、アジア各国からの留学生が集まる。12月10日、サンリオ心づくしの料理が用意された会場に、早稲田、一ツ橋、東大など18の大学に通う留学生や、すでに海外で活躍する卒業生らも馳せ参じ、それぞれの国の特産物を持ち寄り、民族舞踊などを披露して、懇談・交流の時間を持った。その後、「辻アジア国際奨学財団」辻信太郎理事長が現役奨学生64名一人ひとりに声をかけながら、奨学金を手渡していった。奨学金を振り込みではなく手渡すことにこだわるのは、「サンリオは友情を育むビジネスで成り立っているのだから、ここはぜひとも『顔を合わせ、理解し合い、国を超え、友だちになってほしい』」という辻社長の熱い思いから。
 1990年、アジアからの留学生が経済的に厳しい生活を強いられ、「日本は冷たい」と思っていることを知り、胸を痛めた辻社長が「日本への留学が少しでもいいものであったと思って欲しい」、と一人月10万円の奨学金を2年間渡そうと『辻アジア交流基金』を立ち上げ、文部省の協力を得て『辻アジア国際奨学財団』を設立。以来21年間に、延べ595人を送り出してきた。卒業生は母国や海外の各分野で活躍。「辻奨学金がなかったら留学生活は挫折していたかもしれません、日用品にも事欠く生活を救って下さった」とスピーチした台湾のОG。

奨学金を手渡す辻社長(右から2人目)

 同財団は経済援助にとどまらず、異国暮らしの不安を親身になって世話し、留学生同士が文化・宗教・習慣の違いを理解して助け合う気持ちを培う手助けもしている。今では中国を始め6カ国に『辻アジアОB・ОG会』も設立され、東日本大震災の義援金も協力して募る等、卒業しても“みんな仲良く”を実践している。 120101号掲載

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